主演は、いつも通りのイメージでハリソン・フォード。共演は、「蜘蛛女のキス」(1985年)でホモ受刑者の相棒、「アダムスファミリー」(1991年)で不気味なお父さんを演じたラウル・ジュリア(故人)、「ダイハード」シリーズでブルース・ウィリスの女房ホリー役を演じたボニー・ベデリア、その他渋い役者が脇を固めている。「コカコーラ・キッド」「グッドモーニング・バビロン」(どちらも好みの映画です)に出演したグレタ・スカッキーも、直ぐ死んでしまうのだけれど、重要な役所を演じる。
制作は、以前二度にわたりブログで記した巨匠シドニー・ポラック。監督は、アラン・J・パクラで、「コールガール」(1971年)、「統領の陰謀」(1976年)。キャストやスタッフだけでも観る価値のある映画だ。
筋書きも書かないし、見所も書きませんが(wikiの解説は少々?なので読んだりしないで下さい)、レンタルする映画に迷ったら是非観て欲しい映画です。お酒を飲みながらというよりは、コーラとポップコーンを抱えて座り心地を整えて一気に観る事をお勧めします。(ポップコーンは、くれぐれも塩とバターで、どっさり用意して)とにかく、好いドラマは、トイレに立ったりせず一気に観きる。
シリアスな物語を描こうとする時には実力のある役者さんが不可欠であることも、この映画で教えられる。人気者に頼る事をせずともエンターテインメントした「犬神気~」でもそうでした。どちらも監督の狙いと技術がピッタリ一致した作品。無駄な演出がなく、役者も監督の要求によく応えています。
昼飯を済ませたところでうっかりTVのスイッチをオンしたところこの映画が始まって、結局オフに出来ずに最後までいってしまいました。仕事を再開しようと開いたノートブックは完全にお休みモードに入ってしまい、ポップコーンを作るのも忘れて見入ってしまった。(もともとポップコーンなんで無いんだけれど)仕事の遅れを取り戻そうと思ったら、しまった! 「ヒーローズ」が始まった。まあ、これもエンターテインメントと言えなくもないね。
追:
昨晩の「ダーウィンが来た!生き物新伝説」(NHK)で扱ったイワヒバリ。鳥類には珍しく多夫多妻制なのだそうです。雄雌それぞれ数羽のグループをつくり、雄雌それぞれにヒエラルキーもありますが、全部の雄が全部の雌と交尾します。雌は、尾羽を持ち上げ真っ赤な陰部をヒラヒラさせながら雄を誘います。全ての雄を誘いますが、ヒエラルキートップの雄から順に誘います。他の雌が近づくと蹴散らします。「アタシがやるまで、邪魔すんじゃないよ」って感じです。小二の息子は黙って観ていました。
それぞれ子どもを育てますが、はっきり言って誰が誰の父親かは定かではありません。そして、全ての雄がヒエラルキー上位の雌の子に優先的に餌を運びます。男親は全員、一番のべっぴん(ヒエラルキートップの雌)の子は自分の子だと勘違い(?)するからです。四番目の母親は自分で餌を探しています。時には餌不足で餓死する子もいます。小二の息子が、ようやく「かわいそうだね」と言葉を発しました。
雄の情けなさを痛感します。結局、事後宣告でしかないのです。
「あなたの子どもよ」
「推定無罪」は、やはり雄の無力さを、いや女の凄まじさを感じる映画です。
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